七海ランナーは本当に強いのか? プレイ解説
はじめまして、シイモと申します。
ご覧いただきありがとうございます。不定期更新ですが、回しているデッキに関して書いていきます。よろしくお願いします。
最近七海ランナー強すぎるという意見や弱すぎるという意見、また回し方が分からないという意見をよく見ます。
結局判断するのは自分自身なのですが判断材料が構築と意見ばかりで、デッキのプレイ自体に触れている記事も見当たりません。その判断材料になればと思いまとめました。
内容としては回す上で意識しているプレイを踏まえた各カードの解説で、主に強みを中心に書いています。これを参考にしてもらえれば嬉しいです。
長くなったので目次を用意しました。手の空いている時間に是非ご覧ください。
【目次】
★理想盤面
七海ランナーについて(強み・弱み)
七海ランナーは超越ランナーとG1速攻の2種類のデッキタイプがあり、それぞれ少し違っています。
この記事ではG1速攻に寄せた七海ランナーについて解説します。
ランナー側の動きとしてずっとG1スキップを繰り返しながらゲームを進めていくことになります。
この通常のヴァンガードというゲームを否定した動きは、このGB環境では無類の強さを誇ります。
まずG1速攻に寄せた七海ランナーの目的について説明します。七海ランナー側はG1でスキップを繰り返しゲームを操作していきます。その目的としては相手のシブリーズを使わせないことにあります。
相手のデッキにメインからツイテルンが無い限り、相手にGBテキストを一切使わせず、七海ランナー側のみ効果持ちで攻め相手に一切効果を使わせないゲームにできます。
相手はカード効果に頼らない状況でプレイしなければならないため、相手のプレミが起きた時その影響は通常のゲームとは比べ物になりません。
効果持ちカードでそのミスを取り返せずそのまま押し切られたり、七海ランナー側の効果により差が広がって行ったりと全体的に七海ランナー有利でゲームが進んで行く事になります。
しかしそんな七海ランナーにはいくつか無視できない弱い点があります。最初にその点に関して触れます。
「シングルドライブで捲る機会が相手よりも少ない」
かなり致命的です。相手の治やダブルヒール、ダブクリなど様々なことをされた時、少なくともドライブで捲り返すことは難しいです。G3にライドして捲り返したとしても相手の超越に負けます。この点が一番痛いです。
その他「コンボパーツが落ちないと本領発揮しない」「相手の治が他デッキよりも辛い」「GBデッキで取りやすいリンクサンクがきつい」「トリオならグランブルー枠を使ってしまう」「規制のリスクがある」
些細な点もありますが、それでも様々な弱点が目立ちます。
しかしそれでも大きな強みがあります。先ほど軽く触れた『GBデッキに超越を許さず有利に立ち回れる』という点です。相手はほぼバニラの中、墓地肥やしの終わったランナー側は効果持ちを使い蹂躙していくというわけです。
実際、強化が来たラミラビパックが発売されてからの3月の関東圏と関西圏のCSで優勝率が非常に高いです。
ではどのような動きが強く、有利に立ち回れるのでしょうか。この先は主に強みについて構築を交えて解説します。
●構築サンプル
構築サンプルとして僕自身がCSで優勝した時のものを紹介します。
埼玉vgcs七海ランナーで優勝しました!個人7-0
— しぃも (@Symove067) 2017年3月4日
引トリガーが強かった pic.twitter.com/F4Si2jDCs5
◇G3
七海プレゲトーン×4
◇G2
七海スラッシュシェイド(以下スラッシュ)×4
七海ナイトスピネル(以下スピネル)×4
七海ナイトジャスパー×4
◇G1
七海ナイトクロウ(以下クロウ)×4
七海レイスチューター×4
七海ナイトアラート×4
◇G0
引 七海アウレリオ×4
星 バンシー×4
醒 演奏するゾンビ×4
醒 みっくー一家×4
お化けのちゃっぴー×4
七海ナイトランナー×1
FV キャプテンナイトキッド×1
Gゾーン
最低限ナイトミスト2 ネグロゾンガー2 etc
ラミラビパックで七海名称がさらに増え、レイスチューターの成功率やスピネルへの変換札も増えました。特に名称引トリガーの追加が大きく、手札に七海札を抱えられる場面が増えました。
運よくGBクランにあたってばかりなので勝てたと思っています。
★理想盤面
強みを知る上で、このデッキを握る上で頻繁に使用していた盤面を紹介します。
VはずっとG1の7000パワー。
パターンA 序盤(相手G1)
7000 V クロウ
ブースト FV
7000のリアから攻撃し、ダメトリがあってもクロウFVの12000ラインで要求します。
パターンB 演奏するゾンビが絡むパターン 、(序盤相手G1)
7000 V 演奏(4000)
ブースト FV
演奏するゾンビが絡むパターンです。
段々広げて以下の一番多く使う理想盤面を目指します。
v裏は置けてなくてもいいですが、相手がG2になったあたりで置きたい。
パターンC (中盤:相手G2、G3)
墓地:スラッシュシェイド、CB1
スピネル V クロウ
7000 ブースト FV
【12000⇒V(スラッシュ蘇生)⇒11000⇒22000】の4パン
《クロウFV⇒V⇒スラッシュ単騎⇒ブーストつきスピネルの順番で攻撃してます)
スピネル等落ちなかったらそこは別のパーツに。大抵は演奏するゾンビか7000札。
クロウをスラッシュに変換し5000ガードを生み出すことを目的に回していました。
墓地にランナー、クロウ、スラッシュが落ちていれば手札を使わず(CB1、山札4枚)ガード値5000として使えるスラッシュを生み出せます。
この動きがとても強く後述のスラッシュシェイドの項目でこの強さを解説します。
パターンD 終盤(フィニッシュターン)(こちらVはG2 9000)
スピネルA V スピネルB
7000 7000 7000
赤いスリーブは1枚×2000の上昇です。
マナーとしてパワーがいくつなのか相手が見ただけで分かるようにプレイしたいですね。
返しはないものと考え、手札を全て投げスピネルを強化します。
最低でもスピネルは4回の17000か6回の21000にあげておき、
スラッシュの効果誘発でさらに要求したいところ。
スピネルA単騎(17000or21000)→V(スラッシュ蘇生)→スラッシュ列18000⇒残ったスピネルB列
パターンE終盤(VがG4 ナイトミスト)
みっくーを2回使いスピネルや後列7000を強化します。
スピネルA V スピネルB
※7000ユニットとスピネルBはみっくーでパワー+10000です。みっくーは本来山札に戻っていますが分かりやすくするため写真では置いてあります。
可能であれば山札が4枚~5枚になるように調整し、山のスタンドを確実に捲れるような体制にしたいです。返しは負けなのでドライブで山札が切れさえしなければいいです。
パターンDと同じくスピネルAとBは手札を可能な限り投げ捨て強化しています。
CBが1ありスラッシュが使えればこう強化して、山の枚数とスタンドの枚数を吟味し攻撃順を変えます。基本スタンドトリガーが生きるように。
基本的に、以上の動きのどれかを理想とし目指します。
●FVはどれを採用するか
この構築ではキャプテンナイトキッドですが、ジーナも選択肢に入ります。
この2枚の違いとして大きな点は以下の点です。
1、パワー5000とパワー4000の差
回していてパワー5000と4000はゲームテンポにおいて別次元の差がありました。
パワー5000だとG1との12000ラインが組めて、相手が7000の時にダメトリが乗ったとしても要求ができます。
また、パワー5000だと演奏するゾンビと9000のラインが組め、相手の9000に攻撃が届くように立ち回れます。
序盤からダメトリされても1枚は削れるようにテンポよく相手を削っていくことで治を1枚捲られても勝ち目のあるゲームにできます。
ナイトキッドは加えてCB1と自身が消えるのは重いですが、演奏するゾンビと同じように山から落とすことができます。どうしてもパーツを落としたいためこちらを採用しました。
ただジーナに関してもメリットはあります。手札からスピネル・スラッシュを墓地に送ることができます。FVのため1ターン目から確実に効果を使用できる点はナイトキッドにない独自の強みです。
●ちゃっぴーで落とすカード
ランナー>クロウ>スラッシュ>スピネル
ナイトクロウを何枚落とせば良いのかは、何枚7000札がおけているかを参考に判断しています。スラッシュから毎ターン5000ガードを生み出すために1枚が必須。スピネル裏に置きたい7000が置けてなければもう1枚。V裏に7000置きたいとすればもう1枚という感じです。
スラッシュとスピネルも1枚ずつは落としたいです。ガード値を作るためスラッシュが優先。手札を変換するためにスピネルも必須。そのあたりについては個別項目に後述しています。
また手札にスラッシュがあればスピネルを落とすことにより、実質的に一度のちゃっぴーで2枚とも落とせる動きになります。
(落ちたスピネルのコストで手札のスラッシュを捨てる)
落としたいカードを落としきった時はスピネル強化用のナイトクロウやプレゲトーンを落とします。G3はガード値にならず公開情報になると手札が少ないランナーに対し相手が強気の攻めを取ってきやすい(強い捲りと嚙み合うと守り切れず負けます)ことが理由です。
CBが2表の時プレゲトーンを落としておけば後述のアシストを利用した超越を警戒して3点目を止めてくるかもしれません。ブラフにもなり得ます。(ならない)
★スラッシュシェイド
先にこのカードを使う上でミスしやすい注意点について2点述べます。
・イービルシェイドと併用した場合、アタックステップ開始時にスラッシュが落ちていなければ誘発しないため注意(イービルシェイドで落としても効果が使えない)
・テキストにありますがG1以上がコストなので注意。
ではスラッシュの強みを2点紹介します。
1、5000のガード値が増える。
そのままです。ランナー、クロウ、スラッシュと墓地にあるとき、CB1山4枚を使い、5000ガードが一枚増えることとなります。
数値上でたったの5000ではありますが、リア殲滅が通りやすいので相手からの5000要求も多く、この5000のおかげで耐えれる場面も多いです。
g2から変換する場合とg1から変換する場合と試しましたが、ブーストを残して要求をとるよりも、g1から変換しガード値を増やしたほうが強かったです。ただG2をスラッシュに変換するのは弱いわけではないです。
2、リア殲滅が可能
ランナー側が5000要求、V、スラッシュの5000要求と攻撃した場合で相手のリアにg2がいた場合、最初のリアへの5000要求がノーガードされることが多いです。
理由としてはランナー側のドライブがノートリガー、相手側にダメトリの乗った時に、スラッシュの攻撃が届かなくなるからです。
逆に言えば相手の盤面は安定せず、ランナー相手だとドライブが透けやすいため、ランナー側の攻撃箇所によっては相手の盤面をボロボロにできます。
以上の2点のシナジーが強いです。しかしCBを使ってしまう性質上、点数を止める動きが弱点のようにも思えます。そこでスピネルとの補完が生きてきます。
★ナイトスピネル
スピネルの注意点を先に述べます。
ユニットのいない場所にしかドロップから出せません。
テキストに書いてあることそのままです。しかしランナーを適当に置いていたら出てこれない場面があり得ます。その場合は事前に盤面に居るであろうクロウを押しつぶしてランナーを出せばなんとかなります。
ではスピネルの強みを紹介します。4点あります。
1、お手軽15000要求
スピネルが生き残った状態で自分のターンが回ってきた場合、後ろに7000ブースターが居れば3回の蘇生で15000の要求が取れます。この要求を作るのが非常に簡単で、ランナー蘇生、クロウ蘇生、スラッシュ蘇生という前述紹介した動きをスムーズに行うだけで相手に理不尽な15000要求を強いれます。
スピネルを残してはいけないという所以はこの辺りなのですが、言い換えると万要求をこちらに当てさせることでガード値の節約もできます。
仮に生き残らなかったとしても、ランナー蘇生無しでも墓地からクロウを蘇生させれば問題なく22000のラインを作れます。このために盤面のクロウに変換できる札は変換せず取っておきましょう。
2、対リア殲滅
CBが貰えなかった場合の話です。相手がランナー側のリアを攻撃×2でエンドしてきた場合守らず全てノーガードします。
(スピネルに万要求をしてきた段階でリアが殲滅されるんじゃないかとある程度予想がつきます。相手Vでスピネルに攻撃されても同様)
返しのターン、墓地にナイトスピネルがあれば、山4枚を使いランナーを蘇生。(手札0枚使用)手札の七海を使いスピネルを蘇生(手札1枚使用)これによりスラッシュは出てこないとしてもある程度の要求値は取れます。注目したいのは手札はシングルドライブの1枚、ドローフェイズの1枚で差し引き1枚増えています。
この場合の相手の目的はランナー側の山札切れです。この動きをして次のターンまたリアを殲滅され点数を貰えなかった場合、手札が前のターンより1増えた状態で回ってきます。
墓地にスピネルが2枚落ちた頃を見計らい、ランナーの蘇生をやめ、増えた手札の七海を使いスピネルを蘇生し、リア両方を万要求で攻めます。ランナー側の山はドローで1枚、シングルドライブで1枚、ダメージにx枚(調整可能な枚数)削れていきます。これによりいつ山札が切れるか把握しながら立ち回れます。
点数もそんなに詰まってないはずなので、相手が途中で気づいた時は既に遅いという場面も多くとてつもない捲りをしないと勝てない所まで追い詰めることができます。
以前の規制前と違い七海トリガーが入るようになったので、この動きが狙いやすくなっています。
3、ガード値を生み出す
ランナー側がG1の場合、G2をガードに切ることができません。しかしスピネルが落ちてさえいれば、七海名称であるG2を変換し、5000のガード値とできます。
放置されても15000要求を作りやすいので問題ないです。
どうしてもG1スキップをしていると手札にガードに使えないカードがたまってきます。
このリスクをケアできるスピネルはどこかの段階で落としておかないと手札のガード値足りずに負けという状況が起きます。
4、フィニッシュターンの鬼強化
手札をクロウに変えてスピネルの要求値あげましょう
4回で17000、6回で21000さえ覚えておけばそれっぽく回せます。
●G2に乗るタイミング
前提として、GBデッキ相手でシブリーズは絶対に阻止したいです。再ライドを限界まで行ってでも止めます。
少しでも再ライドの回数を減らすため、G2に乗るタイミングが非常に重要になってきます。
試合ごとにタイミングが変わるので以下の4点を基準に乗るタイミングを見極めたいところです。
1、相手の点数が4、5点の時
V裏が7000ブースターの場合、9000と合わせて16000になり、大抵のG3に要求値が取れます。G1の場合イービルシェイドがあれば要求できるのですが、山札がきつくクロウに変換したい場面もあります。この16000ラインでシブリーズが間に合うまでの2ターンかけて倒しにいきます。対ギアクロとかでヘテロ使われたくないので狙うことがあります。
2、自分の点数が3点の時
ランナー側が3点の時にG2に乗り、ダメージ受けて4~5点、そしてG3ライドし超越という流れです。メリットとしては4ノーのリスクがないという点です。ダブクリ等は割り切りです。
3、相手のラインが7000に刺さるとき
5000と7000の12000ライン等、こちらが7000だとガードが辛いと感じたら乗った方がよい場合があります。この4点の中で優先度は低めです。
4、自分のガード値がないとき
G1がVの時G2はガード値に切れないので、スピネル等が用意できていない時乗ります。弱いですが幸いG2が多ければ再ライドで粘れます。ただちゃっぴーでスピネルを優先して落とすことで、このリスクは回避できます。
●G3に乗るタイミング
GBクラン相手だとフィニッシュターンにG3に乗ることが多いです。規制前と比べランナーの数が少なく、山を掘り切ってみっくーは難しいです。
超越コストがないとしても、手札2以上ならアシストでG3を加え、ライドフェイズに墓地のプレゲトーン誘発でアシストで加えたカードで超越できます。CB2+G4ナイトミストならCBが3必要になります。(キングサーペント採用でCB2)この辺りの動きは変わらず、みっくーをクロウに変換しスタンドを捲りにいくのも同じです。
●最後に+他の方のCS宣伝
七海ランナーの数多くの強みを述べてきましたが、正直ただ強いデッキではないという意見は僕も同じです。下準備の墓地肥やしがうまくいかない場合や捲られた時等厳しい場面は多いです。
強いというよりも七海ランナー相手に何をすれば勝てるか納得いく答えが見つかっていなくて、それが遠回しに七海ランナーの強さになっているのではないでしょうか。
この記事がそれを見つける手掛かりに少しでもなれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。質問があればツイッター@Symove067にお願いします。
最後にここ2週間以内のCSの宣伝です!
関東圏では、3/18 3/19でぺすとさん主催の八王子CSが二連戦!
翌週はぐんぐにーるさんの3人チームCSがあります。
その他関東圏の最近のCSはねくすとさんのブログにあるので以下をどうぞ
nextnext1113401.hatenablog.com